お金に縁がない人はなぜ「お金の心配」をするのだろうか?
お金の心配をすると、
「給料を増やせ」
「年金をよこせ」
「失業保険をよこせ」
「生活保護をよこせ」
と、「他人からお金をもらう」ことばかり考えてしまうのはなぜ?
「お金の心配」の正体
北川邦弘『なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか?』(プレジデント社 2012)によると、「他人に依存するクセ」がついてしまうと「お金に心配する人生」になるという。
心配性は、自分の身を守るために生まれる正当な本能だが、依存することによって心配は習慣化する。たとえば、景気が悪いから政府に経済対策を打てという、仕事がないから失業保険を出せと言う、お金がないから生活保護をくれと言う。つまり、心配することによって外部から救いの手を差しのべられる体験を続けることで、人は心配することの正当性を発見する。
また、心配することで得られること―それは、心配していれば自分の努力を放棄できること。つまり心配することで何もせず、自分が前向きに行動することを回避してしまうのだ。
p.104「リスクを避ける安定志向は、結局のところ高くつく。そこが投資ベタと言われる原因だ」より
「お金の心配」ばかりしている人というのは「何もしたくない」のだ。
なぜ「何もしたくない」のかといえば「自分は無力だ」と思い込んでいるからだ。
なぜ「自分は無力だ」と思い込んでしまったのかといえば「すねていれば親が助けてくれる」という経験を子供時代にし続けていたからだ。
何もせずふてくされていれば他人が助けてくれる?
子供時代、思うとおりにいかないとき、親の前ですねて不愉快な顔をする。
不愉快な顔を作ることで、親に向かって「自分は無力なんだぞ、不愉快なんだぞ、何とかしろ」というアピールをする。
すると、親が「察して」手を差し伸べる。
こんな経験ばかりしていると、「自分は無力」「すねていれば他人(親)が助けてくれる」という思いを強くしたまま大人になる。
大人になった今、本当にまだ「心配しかできない」ほど無力だろうか?
「お金の心配する」のは、「お金を増やす行動」を何もしていないだけではないか。
お金の心配に限らず、何かについて心配するというの心配するヒマがあるだけなのだ。
要するに、「何もやることがなくて心配くらいしかやることがないから心配している」だけ。
「お金を増やす行動」というのは「お金を減らす努力」をやめること。
プレジデント社
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