「40代で早期退職するにはまとまった大きな貯金が必要」
これから紹介する本『苫米地英人の金持ち脳 ~捨てることから幸せは始まる~』を読むまでわたしもこのように考えていた。
なぜか?
「長期間のリタイア生活では収入だけでは不足で、貯金を取り崩さないといけない」
「貯金がゼロになると極貧生活に転落して病気になっても治療できず、最終的に餓死する」
という思い込みがあったからだ。
恐怖にかられて貯金する
特に「貧乏になりたくない」という「恐怖」が「貯金」の動機の一つであることは確かだ。
「早期退職後はサラリーマンほど稼げない」というイメージがある。
だから、早期退職したいと思っていても収入が激減することを恐れて、仕方なくサラリーマンを続けている人は多いと思う。
本書ではこのような考え方を「貧乏脳」と言っている。
- 正社員のような安定かつ高収入が約束されないと不安だ
- お金に困ったら収入を増やさなければならない
- 食っていくためにいやな仕事でもがんばって耐えなければならない
- リタイアに備えて貯金がたくさん必要だ
という考え方だ。
貧乏脳になりやすいタイプ
特に「やりたくない仕事」に耐えている人は貧乏になりやすいという。
やりたくない仕事をしている人は、仕事の外に満足を求めようとするため、どうしても支出が多くなりがちだからである。
平日の「やりたくない仕事」に耐えれば耐えるほど、酒や休日のレジャーといった「ストレス解消費」がかさんでますます貧乏になるというのだ。心身を壊せば医療費もバカにならないだろう。
本当に豊かな生活を送るには、やりたくない仕事に耐えたり、正社員にしがみついたり、大金を貯めこむことではなく、「貧乏脳」から「金持ち脳」への転換だ。
金持ち脳とは何か?
それは「貧乏脳」とは逆で、自己評価を高めて、最終的にはサラリーマン時代よりも稼げるようになることだ。
無理をせず、やりたいことをやり、やりたくないことをやらず、お金にも困らない人生を組み立てる方法だ。
貯金だけに依存せずに豊かなセミリタイア生活を送るために、勉強になる一冊だった。