もう、老後のために何千万円もの貯金を用意する必要はないし、リタイア後の生活費を補うためのバイトもいらない。
中町敏矢『あんしん・お気楽!年金15万円のゴージャス生活』(ぱる出版, 2011)を読んだ。
タイトルの「年金15万円」に惹かれた。
「夫婦で月15万円」の年金だけで、どうやって暮らしているのか?
興味津々だ。
著者は会社を定年退職後、年金だけで暮らしている。
年金受給額は夫婦で月額15万円だ。
貯蓄は、普通預金100万円のみ。
とても取り崩せるレベルの金額でないから、月々もらえる年金15万円で生きていくしかない。
どうやって生きている?
「オールゼロ」生活
本の表紙にはこう書いてある。
月額15万円の少額年金受給でも”ラクチンな毎日”
困窮した無理繰り算段や耐久生活はしないでどう暮らしているか
月15万円の収入で、無理な貧乏生活に甘んじないでどうやって暮らしているのだろう。
詳細は本書を読んでほしいが、徹底的に固定費・交際費をゼロにしているのだ。
- 税金……ゼロ
- 健康保険料……ゼロ
- 民間医療保険料……ゼロ
- 個人年金……ゼロ
- クルマ費用……ゼロ
- 本、雑誌、新聞代……ゼロ
- 趣味・娯楽費……ゼロ
- 冠婚葬祭費……ゼロ
- 借金……ゼロ
- 利息……ゼロ
- 通信費(携帯電話代)……ゼロ
などなど。
働かなくていいからストレスゼロ
わたしは、本書で紹介されている生活の最大のメリットは「ストレスゼロ」だと思った。
著者は無理な節約をせずに月15万円の年金だけで生活できている。
だから、働かなくてもいい。
もう若くはないから、安い時給で息子のような年齢の上司に怒鳴られるアルバイトなど、やるべきではない。そんなことを続けて小銭を稼いでいても、心身が蝕まれてしまえば、取り返しがつかない。
p. 40
その通りです。
無理なく経費節減する
著者はサラリーマン時代、経理マンだった。
だから、「経費節減」は本業といえる。
「低コスト生活」は得意なのかもしれない。
「支出金額」と「豊かさ」が完全に比例しているような「バブル脳」の人には「無理な節約」をしているように見えるだろう。
しかし、本書で紹介されている「月15万円で生きるノウハウ」を実践すれば、老後のために大きな貯金(定年までに3,000万円みたいな)を作らなくても、衰えた体にむち打って無理にバイトしなくても生きていけそうだ。
早期リタイアやセミリタイアを目指している人、実践している人にも役に立つ一冊だ。
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※NightWalkerさん(@nwalkerz)のブログ「NightWalker’s Investment Blog」で当記事を紹介していただいた。