先日から紹介している本『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学』の読書記録(2回目)。
本書に早期リタイア者が心動かされるエピソードがあった。
紳助氏の鉄板焼き屋で働く21歳の女性従業員の話だ。
彼女は仕事が大好きで、休日であっても常連客が来ることを知ると店に顔を出そうとするほど仕事を愛していた。
プライベートよりも仕事を優先させていた。
仕事より大事なもの
こんなに仕事が好きな人に、もし辞められると店は大打撃だ。
しかし、紳助氏は店のスタッフ達にこう言っていたという。
「こいつはほんまに夢中で働いてくれる。こんなにウチの店が楽しい、みんなと一緒に働くのが楽しいと言うてくれてる。最高の仲間や。だけどな、そんなに仲間といるのが楽しいということは、家に帰ったら寂しいということや。そんな寂しがり屋は、男を好きになったら間違いなく一途になる。そうなったらきっと辞めていくやろ。それはしゃあないぞ。ここで働く喜びよりも、大きいものを見つけたんだから。そのときはみんなで拍手して送り出してやらなあかんよ」
pp.146-147
※強調は引用者による。
早期リタイアも同じだと思った。
会社で働くことよりも「早期リタイア」という大きな喜びを見つけてしまった。
しかも、早期リタイアを実現できるかもしれないお金もある(たぶん)。
じゃあ、辞めるしかないでしょ。
働く意味を考えている人ほど早く辞める
本書を読んでわかったのは、本当に早期リタイアする人というのは在職時にいつも「働く意味」を意識していた人なのだ。
早期リタイア希望者にとって「働く目的」とは「自分の喜び」のためなのだ。
人が働くのは他の誰のためでもない、自分の喜びのために働くのだ。
(中略)
いつも自分がその喜びに向かって働いているか考えていてほしい。自分がここで働くことが、自分のいちばんの喜びであるかどうか、いつも確認しておいてほしいのだ。
だからこそ、仲間がもしそれ以上の喜びを他で見つけたら、みんなで拍手して送り出そうと約束するのだ。
pp.147-148
※強調は引用者による。
もし、会社で働くことがいちばんの喜びでなくなったら、そして早期退職後の資金があれば、スパッと辞める。
会社の外に、働く以外のことに、喜びを見つけてしまったから。
幻冬舎
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