【問題】投資家Aは含み益が買値の25%となっている株を1,000株持っていた。ある日突然、株価が8%下落したので慌てて売ったところ確定した利益は150万円だった。Aがこの銘柄を購入したときの株価はいくらか? (手数料・税は無視する)
という算数の問題を作ってみた。
中学入試・入社試験・公務員試験によく出る「利益」に関する問題だ。
早速解いてみる。
株式投資の知識がなくても小学校で習う算数の知識があれば解ける。
問題文を図示して数式に変換
まず、問題文を図にしてみる。
含み益が買値の25%あって、株価が8%下がって売った結果、利益が150万円になった。
図で表すと、右下にあるグレーの部分が株価の下落で消滅した結果、利益が150万円となった。
つまり、「含み益」から「売却前保有資産の8%」を引いたら「確定利益が150万円」となった。
「含み益」 は「買値の25%」だから、
(買値 × 25%) – (売却前保有資産 × 8%) = 150 万円 ……①
「含み益は買値の25%」ということは「売却前保有資産は買値の1.25倍」だから、
売却前保有資産 = 1.25 × 買値 ……②
①②の連立方程式を解けばいい。
「連立方程式」といっても中学以上の数学の知識がなくても解ける。
購入時の株価が判明
買値が求まると購入時の株価がわかるので、②を①に代入する。
(買値 × 25%) – (1.25 × 買値 × 8%) = 150 万円
(買値 × 0.25) – (1.25 × 0.08 × 買値) = 150 万円
(買値 × 0.25) – (0.1 × 買値) = 150 万円
(0.25 – 0.1) × 買値 = 150 万円
0.15 × 買値 = 150 万円
買値 = 150 万円 ÷ 0.15 = 1,000 万円
保有株式は1,000株だから、購入時の株価は買値を株数で割れば出るから、
株価 = 1,000 万円 ÷ 1,000 株 = 1 万円/株
よって、「購入時の株価は1万円」が答えとなる。
参考動画
問題を作成する際、次の動画を参考にさせていただいた。