事故や事件の被害者をニュースで報道する際、テロップは、
無職 鈴木太郎さん(70)
のように表示される。
70歳ならおそらく定年退職後だ。
無職で何もせずにブラブラしていても全然問題ないのだが、なぜか気になる。
年金受給年齢を過ぎている人に無理して「肩書」をつける必要はないのでは?
定年退職後、働いていない(かつ学生でもない)人に「無職」以外の肩書きをつけるとしたら何が適当だろうか。
「ニート」「年金生活者」「高齢者」「シニア」「元会社員」などなど……。
どれもしっくりこない。
無職と言われないために
退職後に無職と言われるのがいやなら「資格をとる」という方法がある。
例えば「社会保険労務士」「行政書士」「中小企業診断士」のような国家公認の士業資格をとって開業すれば
社会保険労務士 鈴木太郎さん(70)
になる。
ただ、士業資格は試験に合格するだけではだめで、都道府県の社会保険労務士会のような会に入会して年会費を払わないと肩書がもらえない。
自営業になる
自営業を営むという方法もある。
税務署に「開業届」を出して何らかの商売をすれば、年商1万円でも立派な自営業だ。
参照個人事業の開業届出・廃業届出等手続|申告所得税関係|国税庁
この場合、「商売をしている」いうことを周囲にアピールしておかないといけない。
名刺を作って適当にバラまくか、Webサイトやブログを作っておけばいいと思う。
家業がある場合はその家業が「肩書」になる。
例えば、代々農業を営んでいれば売上に関係なく
農業 鈴木太郎さん(70)
になる。
会社を作る
ちょっと面倒だが、会社を設立するという方法もある。
資本金1円から株式会社が作れるので、設立費用(10数万円~)や法人住民税を払ってもいいのなら、
会社役員 鈴木太郎さん(70)
IT企業CEO 鈴木太郎さん(70)
という肩書を得ることも可能だ。
世間は「会社役員」という肩書だけを見る。
それが資本金1円のペーパーカンパニーであっても「会社役員」は「会社役員」だ。
資本金1円のペーパーカンパニー役員 鈴木太郎さん(70)
というように紹介されることは絶対ない。
※退職後の肩書なんてどうでもいいことなのだが、どうでもいい細かいことが気になるのが人情だ。