ある選択をした場合、その選択を変えないほうがうまくいくのか、変えたほうがいいのか。
髙橋洋一著『数学を知らずに経済を語るな!』を読んでいて、次の問題に悩んだ。
「モンティ・ホール問題」だ。
モンティ・ホール問題
モンティ・ホールという人が司会を務める米国のゲームショー番組で次のようなゲームがあったそうだ。
プレイヤーの前に3つのドアがあって、そのうち1つのドアの後ろだけに景品が隠されている。
司会者は正解を知っていてプレイヤーがドアを選択したあと、残りの2つのドアのうち「はずれ」のドアを開けてプレイヤーに見せる。
その後、プレイヤーにはもう一度ドアを選択する権利が与えられる。
最初に「当たり」のドアを選んでいる場合、ドアを変更すると「はずれ」となる。
逆に、最初に「はずれ」のドアを選んでいると、変更したら「当たり」となる。
プレイヤーは選択するドアを変えたほうがいいのか?
変えずそのままにすべきか?
選択を変えたほうが当選確率が上がる
答えは、選択を変えない場合は当選確率は1/3。変えた場合は2/3。
なので、数学的に正しい選択は「最初に選んだドアとは別のドアに変更する」となる。
当選確率が2倍になるから。
転職を例にとると、ある日、夢の中に神様が現れて「今の会社に残る」「A社に転職する」「B社に転職する」の3つのうちから選ぶように、と言われたとする。
3つの選択肢のうちいずれか1つに成功があるものとする(他の2つは失敗とする)。
転職が面倒なので「今の会社に残る」を選択したとする。
神様は「それは賢明な選択だ。A社に転職すると失敗する」と告げ、「もう一度選ばせてあげよう」と言う。
この時点で、成功は「今の会社に残る」「B社に転職する」のいずれかにあることがわかる。
最適な解答は「B社に転職する」。
「今の会社に残る」を選ぶより成功する確率は2倍になる。
おそらく、納得できないかもしれない。
最初の解答で「B社に転職する」を選んで「A社に転職すると失敗する」と言われたら、最適な解答は「今の会社に残る」になる。
本書の説明だけを読んでも理解できなかった。「モンティ・ホール問題」で検索して、
ネコでもわかるモンティホールジレンマ(DOFI-BLOGどふぃぶろぐ)
のネコの説明で理解できた。
※自分で思い込んでいた確率が数学的には正しくない場合があり、正しくないことを知らないまま行動すると損失を被ることがある。
<参考動画>