PCのディスクの不要ファイルを整理していたらP・F・ドラッカー『プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))』の抜き書きのテキストファイルがあった。約10年前に作成したファイル。この頃は「意識高い系」サラリーマンとして悪あがきしていたんだな。
本書を読んでおけば、他のビジネス書、自己啓発書の類は読まなくてもいいと思う。たぶん本書が日本で出回っているビジネス・自己啓発本の種本の可能性が高いから。
以下、サラリーマン時代のわたしが抜書きした文を引用する。
組織が最高の仕事をするためには、そこに働くものが、自らの組織の行っていることが社会にとって不可欠の貢献であることを信念としていなければならない。 p.37
社会にとって不可欠という以前に「この部署は何のために存在するのだろう」という部署がいくつかあった。
知識労働者は、自らが教えるときに最もよく学ぶという事実がある。p.64
研修の講師をやるときはかなり準備するので講義内容の専門家になれる。研修が終わればあっという間に忘れるが。
知識労働者が生み出すのは、知識、アイデア、情報である。それら知識労働者の生産物は、それだけでは役に立たない。いかに膨大な知識があっても、それだけでは意味がない。したがって知識労働者には肉体労働者には必要のないものが必要となる。すなわち、自らの成果を他の人間に供給するということである。p.68
ブログも内容によっては「成果を他人に供給する仕事」といえる。
貢献に焦点をあわせるということは、人材を育成するということである。人は、課された要求水準に適応する。貢献に照準を当てる人は、ともに働くすべての人間の視点と水準を高める。p.87
これはブラック企業に誤読されると大変なことになる。
自らの仕事や人との関係において、貢献に焦点を合わせることにより、初めてよい人間関係が持てるのである。こうして、人間関係は生産的なものとなる。まさに生産的であることが、よい人間関係の唯一の定義である。p.90
慣れ合いや惰性で飲み会に参加しても意味がない、と読んだ。
「いつも失敗してきた。だから、もう一度挑戦する必要があった」(ヴェルディ)
一生の仕事が何になろうとも、ヴェルディのその言葉を道しるべにしようと決心した。そのとき、いつまでもあきらめずに、目標とヴィジョンを持って自分の道を歩き続けよう、失敗しつづけるに違いないなくとも完全を求めていこうと決心した。p.99
若い時には通用するが、人生も後半になると「損切り&撤退」の見切りも大事だと思う。
1.ビジョンをもち、努力を続ける。
2.仕事において、真摯さを重視する。誇りを持ち、完全を求める。
3.日常生活の中に継続学習を組み込む。
4.仕事の評価を仕事の中に組み込む。
5.予定と実績を比較。強みを知る。
6.新しい仕事が要求するものについて徹底的に考えぬく
p.108-109
ビジネス本、朝礼、訓示のネタになりそう。
知識労働者が成果をあげるための第一歩は、実際の時間の使い方を記録することである。・・・ほぼリアルタイムに記録していくことである。p.126
これは仕事で役に立った。どんな作業を何分行ったか、記録してデータベース化した(結構手間と時間が掛かる)。
自らの組織、自分自身、あるいは貢献すべき他の組織に何ら貢献しない仕事に対しては、ノーということである。p.127
早期リタイアという「ノー」もある(笑)。
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