今日(2016.10.28)NHKの朝のニュースで『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』の著者、リンダ・グラットン教授のインタビューをやっていた。
本書は発売1週間で4万部出たようだ。
わたしが番組を見た感想は、記事のタイトルにあるように、
「80歳まで柔軟的な働き方をしろって言われてもなあ……日本で柔軟的な働き方が定着するのは”あの問題”がネックになっているから無理なんじゃないか」
と感じた。
Life Shiftのリンダさんが100歳まで生きるなら80歳まで働かなくてはならないと言っていてゾッとした。日本の労働雇用市場は柔軟ではないから難しいとも。本当に、日本は会社員至上主義。そして多くの人が会社員合わないのに、職業に貴賎ありすぎて他を選ぶ発想がないのが怖いね。
— みかみ まき (@lynxhare) 2016年10月27日
インタビュー要約
インタビューの内容は、私の記憶する範囲では次の通りだった。
- これからは人生100年の時代になり、80歳まで現役で働かなければならなくなる。
- 80歳まで現役でいるためには、「時代の変化に対応して変革できるスキル」が特に重要になる。
- 日本の労働制度は終身雇用のように柔軟性がない。
- 人生100年時代に、ずっとひとつの会社で働く必要はない。
- 例えば、会社で5年働いて、退職して半年勉強して、また別の会社に転職するような働き方があってもいい。
- 50代、60代の中高年社員の生産性を上げる必要がある。
「柔軟的な働き方」ができるのは今のところは30代までだ。
50歳過ぎの中高年社員が突然会社を辞めてスキルアップのために何ヶ月か勉強して別の会社に就職する、なんてケースはかなりレアケースだ。
それに、「あの問題」がネックになっているから、ほとんどのサラリーマンにとっては「新卒で入った職場で定年までつつがなく過ごす」のがメジャーケースだ。
50年ローン
「あの問題」とは、「住宅ローン」だ。
日本には「35年ローン」というのがあって、現役時代のほとんどをマイホーム購入で作った借金返済にあてなければならない。
もし、80代まで現役で働くのが一般的になったら「50年ローン」で家を買う人がもっと増えるんじゃないだろうか。
30歳でローンを組んだとしたら、最長で80歳まで借金返済生活が続く。
数千万円の借金を抱えたまま退職や転職なんて、怖くてできない。
家を売っても、売値が住宅ローンの残額を下回ったら借金が残る。
欧米のように、家を売ったら住宅ローンも「チャラ」になる、というわけにいかない。
日本で柔軟な働き方を実現するには、住宅ローンの借り手に不利な制度も改正しないとな……と感じた。
『ギリギリ死なない程度に働く』
のではなく、
『ギリギリ死なない程度の生活費で生活し、労働ストレスをミニマムにする』
ほうが、絶対に、絶対に、人生コスパがいい。
— A1理論はミニマリスト (@A1riron) 2016年10月22日
参考記事:任意売却でも競売でも借金が残らない住宅ローンを!((社)全日本任意売却支援協会 代表理事ブログ)