家計の収支は「黒字」が必須だ。
収入よりも支出が多い「赤字」だと、貯蓄が少なければいずれ破産してしまう。
が、セミリタイア生活の家計は黒字にする必要は……ない。
赤字でも大丈夫だ。
なぜなら、まとまった貯蓄があるからだ。
わたしの場合、セミリタイア生活とは「家計の赤字分は貯蓄を取り崩す」という前提の生活だ。
収入より自由が大事
そもそもセミリタイア生活とは、収入よりも自由を優先させる生活だ。
家計の黒字のために収入を上げようとするとどうなるか。
十分な不労所得がなければ、労働時間が増える。
労働時間が増えればセミリタイアではなく、単なるフリーターになってしまう。
最悪、サラリーマンに逆戻りしてしまう。
「赤字 = 不幸」?
わたしは40代前半で早期退職して、セミリタイア生活を10年続けてきた。
最初の5年(2012~2016年度)は家計は赤字だった。
直近の5年(2017~2021年度)は黒字を維持している。
では、「2012~2016年は不幸で2017年以降は幸福感に包まれているのか」といえば、そんなことはない。
赤字家計だった2012~2016年は「アベノミクス」の株高で金融資産は増えたので、赤字はそれほど気にならなかった。
赤字覚悟でセミリタイア突入
仮にアベノミクスの株高がなく、貯蓄が右肩下がりで減っていたら不幸だったか。
想像するしかないが「不幸ではない」と思う。
退職前は「会社を辞めたら無収入で貯蓄を取り崩す生活」だと想定していたからだ。
「収入を増やす」「家計は黒字」「資産を増やす」なんて、まったく考えていなかった。
「収入より自由が大事」だからセミリタイア生活に突入した。
もし、「自由よりも収入増・資産増の方が大事」だと思うなら、まだサラリーマンを続けているだろう。