会社を早期退職してセミリタイアするのも、人生100年時代の老後も「お金がかかる」と思うのが常識だ。
厳しめに必要な金額を見積もると「億単位」になってしまう。
となると、「節約・貯金」くらいしかできず、やりたいこともできず一生お金の心配をし続けることになる。
お金の心配をせずにセミリタイア生活を送りたいし、老後も年金や老後破産の心配をしなくてもいい本を再度、3冊紹介したい。
アリストテレスが教える「お金に困らない方法」
1冊目は『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』(小林 昌平(著), 文響社, 2018)』だ。
▼本書紹介記事
現代人のお金の悩みについては、すでに古代の哲学者が「答え」を出していた。
古代ギリシャの哲学者アリストテレスによると、「将来のお金」のために仕事をすると、結果が出にくいという。
「会社を辞めてセミリタイアしたい」「定年退職したら働かずのんびりしたい」と思っても「将来のお金」の心配に負けて退職できず、仕方なく働き続ける行為はパフォーマンスが悪いのだ。
つまり、お金がたまる以上に疲れがたまる。
お金の悩みだけでなく、健康・仕事・家庭などにまつわる現代人の悩みの解決法も「哲学者」から学べる1冊だ。
老後は貯金や年金が少なくても働かなくてもOK
2冊目は当ブログで何回か紹介している『あんしん・お気楽! 年金15万円のゴージャス生活』(中町 敏矢(著), ぱる出版, 2011)だ。
▼本書紹介記事
著者は中小企業を定年退職後、夫婦で合わせて月額15万円の年金収入だけで生活している。
貯金は普通預金の100万円だけ。
しかも「心身が蝕まれるから」と、働いていない。
無理な節約をせず、どうやって月15万円の年金だけで生活しているか、「働かない人生100年時代(笑)」を生きるヒントが満載だ。
貯金を何千万円も用意しなくても老後破産は防げる
3冊目は『脱・老後破産マニュアル―――40代50代から準備する合理的なマネープラン』(長崎寛人(著), キニナルブックス, 2016)だ。
▼本書紹介記事
2019年6月に金融庁が公表した報告書に「老後は年金とは別に貯蓄が2,000万円必要」という試算があったために世間にくすぶっていた年金制度の不安に火がついた。
本書によると、老後破産するかどうかの判断基準は「貯蓄額」ではないという。
老後の「もしも」に備えてある程度の貯金を持っておくのは重要だ。
が、数千万円のお金を定年までに用意できる人は少ないだろう。
金融庁の報告書では「株や投資信託の長期投資」を推奨しているが、投資に失敗して老後資金を失う危険性もある。
本書では「貯蓄以外」で老後破産を回避するための対策法が紹介されている。